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むかし男ありけり

明け方妙にはっきり記憶しているのはこんな内容だった。
まずパソコン画面。
小さな字がびっしり書いてある。
「もっとフォント大きくしてよ」と叫ぶ自分の声。
目を凝らして読み始めると、すーっと消えて
画面が真っ白になってしまった。
「何よ、まだコピーしてないじゃないの」とまた叫ぶ。
隣から「何言ってるんだい」と男の声。
リアルだ。
「コピーしないうちに、消えちゃったのよ」と答える。
またさっきの画面が出る。
冒頭は「むかし男ありけり・・」
オヤ、これ、伊勢物語の書き出しじゃないの。
さっきよりフォントが大きくなっているので、読み始める。
第何段だったか忘れたが、ワンセンテンス読んだところで
また消えてしまった。
それきり、もう出て来ない。
どのくらい眠ったのか。
カーテン越しに朝日が差し込んで目がさめる。
「きみ、ずいぶん寝言いってたね」と夫の声。
「だって、コピーしないうちに消えちゃうんだもん」というと
「それ、夢なの?それともホントの話し?」と夫。
まだ、半分眠っていたんだ。
すっかり目覚めたら、せっかくの伊勢物語冒頭部分も
消えてしまった。