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最近三つのコンサート

三月も残りわずか。
愉しいことも多かったが、意図せずに降りかかってきたことも、いくつかあり、まだ片付かずにいる。
私と夫は、長男長女夫婦なので、若い頃から親きょうだい、親族の問題も、持ち込まれる羽目になることがある。

今日も、そんなことで、私は合唱の練習を休んで、夫と共に、神奈川県の果てまで往復した。
夫も、大学を出てすぐに父親を亡くしたので、以来「家長」の立場であり、私の家のことにも、大変協力的なのは、有り難い。
厄介なと思いながらも、正面切って引き受けてしまい、立ち向かうところが、似たもの夫婦なのかもしれない。
逃げて片付くことではないと見定めたら、進むしかない。
何故か、困難な状況が起こり、闘う相手が出来るほど、元気になってしまうと言う、困った習性があるらしい。
息子には、「私が、ヘンにおとなしくなったら、それはボケた証拠だからね」と言ってある。

インターネットでは、私のブログに降りかかってきた「事件」もあり、そうしたことの合間にも、合唱の練習と地域のボランティアには行き、しっかりコンサートにも足を運んでいたが、記事を書く気にならなかった。
でも、WBCのテレビ観戦は怠らず、ハラハラドキドキしながらの結果、素晴らしいドラマの終結を見せて貰ったのは嬉しい。
やっとコンサートの感想を書く気になったが、もともと私のブログは、自分の備忘録みたいな物だから、他の人にとっては、何の参考にもならないが、記録として、まとめておく。

1.クリストフ・プレガルディエン テノールリサイタル

シューベルト:連作歌曲集「冬の旅」
3月7日(土)15時開演
所沢市民文化センター ミューズ マーキーホール
クリストフ・プレガルディエン(テノール)
ミヒャエル・ゲース(ピアノ)

元々は、テノール音域の歌として書かれているのだろうが、何故か、世に出回っているのは、バリトン、メゾ・ソプラノの「冬の旅」が多く、私も、それらの歌手のものは、今までにも聴いているが、テナーの「冬の旅」は、あまり聴いていない。
プレガルディエンの声は、非常に柔らかく、抒情的で、聴きやすい。
オペラ歌手のテノールとは違い、中音域がきれいで、深みがある。
ピアノがちょっと変わっていて、やんちゃ坊主みたいな演奏を思わせるような闊達さが有り、仲の良い親子と言った感じだった。
休憩無しの24曲。
体の中に入りきっているような「冬の旅」。
素晴らしかった。
アンコールは「菩提樹」。
すっかり感動して、コンサートではあまり買わないCDを買い、二人のサインを貰う列にも並んでしまった。
ゲースには握手して貰ったが、プレガルディエンには、ちょっと遠慮してしまった。
誰の訳とは書いていないが、日本語対訳もあった。
演奏中、私の1人置いた席のオバサンが、がさがさ紙の音を立て、廻りから、イヤな顔をされていたが、全く気にしない処を見ると、ひとつ大事な神経が抜けているのだろう。
薄暗い中で、歌手の顔も見ず、対訳に集中するのは、ある意味、勿体ない。
隣の青年が、私の連れかという様な顔で、私を睨むのには閉口した。
演奏中は、客席は照明を落としていて、ほとんど読むことはないのだから、終わってから、欲しい人に配るようにしたほうがいいのではないだろうか。
コンサートが良かっただけに、ひとつ残念な点だった。

三月1日、同じ場所で、藤村実穂子(メゾ・ソプラノ)のリサイタルを聴いたのだった。

2.東京バロック・スコラーズ 第4回演奏会

3月8日(日):15時開演 杉並公会堂大ホール
(14時30分より三澤洋史によるレクチャー)
曲目:J.S.バッハ「ヨハネ受難曲」
福音史家/テノール:畑 儀文
イエス:大森一英
ソプラノ:藤崎美苗(急病で代役が立った)
アルト:永島陽子
バス:塩入功司
合唱:東京バロック・スコラーズ
管弦楽:東京バロック・スコラーズ・アンサンブル
指揮:三澤洋史

合唱仲間数人と聴きに行く。
席は2階の一番後ろだったが、全体が見渡せて声も届いていた。
ソリストの中では、福音史家の畑が良かったと思う。
字幕が付いて、解りやすかった。

3.楽劇「ラインの黄金」

3月10日(火)18時半開演:新国立劇場オペラパレス(3階中央前から2列目)
リヒヤルト・ワグナー「ニーベルングの指輪」序章「ラインの黄金」
指揮:ダン・エッティンガー
キャストは多いので省略する。

休憩無しの2時間45分。
込み入ったストーリイで、字幕を読んだだけでは、飲み込めないところもあり、何度か見ている内に解ってくるのだろうが、初めての「リング」なので、愉しめた。
舞台の作りが、変わっていて、豪華絢爛とは行かないが、良く工夫してあると感心した。
一緒に行った連れが、終わってから「あれはマイクが入っている、肉声じゃない」と言い、「そんな筈ないでしょう、クラシックだから」という私とケンカになった。
確かに3階席まで、良く声が届いていたが、歌手の身にマイクが付いていなくても、舞台全体に、何らかの音響器機が仕掛けてあったかも知れない。
そうなると、オペラは、肉声で歌うものだと思っていた私には、興ざめだが、正確なことは解らないし、公然の秘密かも知れない。
それを抜きにすれば、なかなか熱演で、オーケストラも良かったと思う。

今月は、あと二つのコンサートがある。楽しみである。
27日:アルヴォ・ペルトの「ヨハネ受難曲」(東京カテドラル)
28日:オルランド・ラッスス「聖ペテロの涙」(武蔵野市民文化会館)