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「忘れられた引き揚げ者」-ETV番組から

「忘れられた引き揚げ者」-NHKのETV番組を見ながら、メモし、感想を交えて書いた。

終戦後、今の北朝鮮に多くの日本人が帰れないまま現地に取り残され、途中で死んだりしている。
67年ぶりに、現地を訪れて、遺骨収集した人の姿や、当時の状況など。
先日読んだ「ヨーコ」の体験記にも書いてあった。
同じ年頃の子供だった男性の話もある。

伝染病が蔓延、食べ物もない中、冬に同胞のうち1割が死ぬという予測の元、自分たちの墓穴を掘った話、実際には4分の一が死んだという。
満州、南朝鮮、中国などと違い、ソ連が支配した北朝鮮で、より多くの日本人が帰還できなかった。
それを番組で解明する。
国家というものが事実上存在しなかった土地だったからか。

アメリカは民政軍だったのに、ソ連は軍政軍だった。
民間人に対する国際法上の取り決めがない中、アメリカはいち早く日本人を帰したが、それには、アジアにおける日本の影響を早く取り去りたいという思惑もあったという。
敗戦予測を、日本は真剣に考えなかった?
また海外統治の負の結果責任を、在住日本人が引き受ける結果になったのか。

昭和21年1月に、ソ連のモロトフは、日本人を帰還させる考えを示していた。
23万人の日本人引き上げに、どのくらいの船が必要かという試算までしていたのに、なぜ実行されなかったか。
待ちきれない日本人が北朝鮮からの脱出をはかり、38度線を自力で越えた人たちは、助かった。
途中で死んだ人も多かったという。

ソ連軍のサインとロシア語のスタンプのある移動許可証が残っている。
ソ連は事実上黙認していたとも言われる。
20万人の日本人は自力脱出、遅れて帰還事業を始めたソ連の手では8000人。
朝鮮戦争にかり出されたり、スパイ容疑で処刑された人たちもいたらしい。

子供の記憶として語る人たちは、今、すでに80歳を超えるほどの年になっている。
その中に自分の意志でなく、北朝鮮の男性と結婚させられた「日本人妻」もいる。
北朝鮮からの引き上げに、なぜ政府の関心がいかなかったのか。
満州の引き上げ、シベリア抑留に、中心が移ったからか。
今も北朝鮮には、2万5千人の遺骨が埋まっているという。

本当に過酷な体験をした人たちが語れるようになるのには、長い長い時間がかかったのだろう。
運よく生きて帰れたことにも、口を閉ざすほどに、心の傷も深かったのかもしれない。
でも、個人の体験にとどめず、語ってほしい。
今でも戦闘のある地域の人たちや、これからの子供たちのためにも。