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成熟した文化に生きる女優たち

岩波ホールから、だいぶ前に、エキプ会員継続案内のはがきを貰っていたのに、うっかり継続手続きを忘れていた。
今月中に期限が来てしまう。
電話したら、振り込めば大丈夫だというが、岩波ホールのサイトに行ってみたら、丁度いい映画が上映されていることに気づいた。
それなら、明日か明後日、更新手続きがてら、映画を見に行ってみようと思う。

岩波ホール「家族の灯り」

この映画の主演ジャンヌ・モローは、昨年見た「クロワッサンで朝食を」という映画で、圧倒された。
85歳の女優の何と輝いていたこと!
映画は必ず一人で見る私は、この映画に限り、同世代の友人2人と一緒に見た。
3人とも、帰りにフランス料理を食べながら、彼女のすばらしさに話が弾んだ。
そして、こういう映画が成り立つヨーロッパの成熟した社会をうらやんだ。

そして現在岩波で上映中の「家族の灯り」という映画は、クラウディア・カルディナーレが共演している。
若いときの映画「刑事」や「山猫」「熊座の淡き星影」など、私も見て覚えているが、ただきれいと言うだけでなく、存在感のある女優だと思った。
その後長い年月を経て、現在も現役である彼女たちは、惜しげ無くシワを晒してカメラの前に立つ。
成熟したヨーロッパの凄いところだ。
女が、化けることばかりに気を遣ったり、若さだけが珍重される日本とは違うんだな。
いつまでも、生き生きした気持ちを失わないためにも、また同世代の女友達にも教えて、映画館に行こう。

ハーモニーに魅せられた日々

夕べ早く寝たのに起きたのは9時。
4時頃いったん目が覚めたが、寒いので逡巡しているうちに又寝てしまったらしい。
私は目が覚めるとまず寝床の中で発声練習をし、一曲歌うことにしている。
今朝はシューベルトミサ2番の「キリエ」。
大学生になって初めて混声合唱を経験したが、この曲は大変美しいので、よく覚えている。

昭和30年代初め、男性は黒の詰め襟服、女性も地味な服装だった。
練習室には古いオルガンだけ、楽譜は手書きの謄写版刷りの粗末な物。
演奏会は山葉ホールで、指揮はプロの女性指揮者だったが、伴奏付きの曲は芸大生のアルバイトのピアノ。
メンデルスゾーン、清水脩、そしてコダイの「マトラの風景」。
若さと情熱に満ちた日々だった。
すべてその後の人生に繋がっている。

図書館

久しぶりに図書館に行った。

演奏会の練習から本番まで、あわただしい日が続いたので、借りた本はほとんど開けないまま、期限が来たり、過ぎてしまったり・・・。
今朝、返却を催促するメールが入っていたので、調べてみたら、隣の市から借りた分だった。
延滞が重なると、ブラックリストに載ってしまう。

そこで、いったん全部返し、また借り直した方がいいと思った。
雪は残っているが、歩くに困ることも無さそう。
家からそこまでは、徒歩15分くらい。
散歩には丁度いい距離である。

一応滑らない靴を履き、転んでもいいようなパンツスタイルで、4冊の本を持って出る。
最近よく利用する静かで小さいこの図書館は、その市の大きな図書館の分館だが、いつも静かで落ち着いたたたずまい。
周囲は、まだ緑の残る、住宅地というより農地といってもいいような環境。

返した本の代わりに、なにか借りようと物色したが、帰りにスーパーで買い物もしたかったので、重くなるのは困る。
借り出しは一冊だけに留め、しばらく雑誌などをざっ眺め、退出。
冬は午後5時で閉館してしまう。

スーパーは、帰る道とは逆に遠ざかるが、以前は自転車でよく行ったところ。
最近は、家のすぐ近くの別のスーパーを利用するが、この図書館に行ったときは、時々寄る。
又目先が変わっていいからだ。

果物、パン、肉など、すこしばかりの物を買い、外に出ると、もう日は暮れていた。

一冊だけ借りた本は、マイケル・ベーレンバウム著/芝健介訳/監修「ホロコースト全史」。(創元社)

はじめは「ローマ人の物語」を借りるつもりだった。
ところが作者の名前をど忘れしてしまい、本に辿り着けない。
思い出そうとしているうちに面倒くさくなり、たまたま途中の棚にあったこの本が、目にとまったのだった。
帰り道を歩いているうちに、「塩野七生」という名を思い出した。

最近、時々こんなことがある。
やはりかなり冥界に近づいているのだろう。